猫のがん

猫の消化器型リンパ腫 ― 特徴、治療法、改善のヒント

消化器型リンパ腫とは?

猫に発生する悪性の腫瘍の中で悪性リンパ腫(またはリンパ腫ともいわれます)は、最も発症数の多い悪性の腫瘍=がんです。

発症には免疫の異常が関わると考えられ、猫白血病ウイルス(FeLV)に感染している猫、特に若年の感染猫は非常に高い確率で発症します。
また、猫免疫不全ウイルス(FIV、猫エイズ)もリンパ腫の発生リスクを高めるとされており、感染猫は非感染猫と比較して、リンパ腫発生リスクが75倍以上とも言われています。

ウイルスに感染している場合、1~3歳で発症し、感染していない場合は8~10歳に多く発症すると言われています。

しかし猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスに感染していても、リンパ腫を発症しない子は少なくありません。
リンパ腫を発症する子としない子の差は、免疫の働きが悪いか、しっかり働いているかの違いが大きく影響していると思われます。

悪性リンパ腫には、その部位によって、

の5つに分類されます。

猫の悪性リンパ腫の中で最も高い発症率が、消化器型リンパ腫です。

悪性リンパ腫についてはこちらをご参照ください。⇒猫の悪性リンパ腫

消化器型リンパ腫について

比較的、老猫で見られるリンパ腫です。
消化管で腫瘍細胞の増殖や浸潤がおきたり、消化管に付随するリンパ節が腫大するリンパ腫が、消化器型リンパ腫です。
消化器に病変が広がり吸収率が低下するため、下痢や嘔吐、血便などの消化器症状が見られます。
一般的な消化器の症状と混同するような症状のため、発見が難しい場合が多いのが特徴です。

このような消化器症状が長引いたり、お薬でも落ち着かない場合には、レントゲン検査やエコー検査、内視鏡などの画像検査に加え、血液検査で『蛋白分画』を調べてもらうと良いでしょう。

また、リンパ腫が大きくなると腸閉塞の原因となったり、腫瘍がある部分の腸管がもろくなって破れ、腹膜炎を起こすこともあります。

消化器型リンパ腫の検査法・治療法

悪性リンパ腫の確定診断には、腫大している場所から細胞を抜き取る(針生検・バイオプシー)方法と、手術によって組織を取り出す方法があります。
腫大部が大きい場合には、針生検でも十分な細胞を抜き取ることが出来ますが、腫大部が小さいことなどによって細胞が十分量確保できなかった場合には、誤った診断結果が出ることもあります。

リンパ腫が確定しないことには、抗がん剤などの積極的治療は開始できません。
進行が早いが抗がん剤が効きやすい『低分化型』『B細胞性』、進行は遅いが抗がん剤が効きにくい『高分化型』『T細胞性』の分類も重要となります。

リンパ腫の検査法や治療法に関しては、こちらのページをご覧ください。⇒猫の悪性リンパ腫

 

猫の消化器型リンパ腫で余命宣告を受けてしまったら、、、

抗癌剤治療を勧められた時に確認していただきたいこと

「無治療なら余命は1~2ヶ月」と言われると、つい獣医師にゆだねるしかないと考えてしまいがちですが、飼い主様の取り組みこそが重要なのです。飼い主様の取り組みは治療効果を大きく左右し、予後に影響を与えます。

「抗癌剤治療を受ければ半年、受けなければ1~2ヶ月」と言われたら、それは抗癌剤が良く効いて、副作用も少なかった時に限る話です。
抗癌剤治療を受ければ必ず延命できるのか、副作用で元気がなくなってしまう事は無いのか、効果は必ず得られるのかなど獣医師に確認されてみることをお勧めします。

免疫を整える事の重要性

リンパ腫の治療において、抗がん剤治療を開始すれば体力・免疫力はほぼ確実に低下してしまいます。

抗癌剤治療を受けても、体調を維持していくためには免疫の働きはとても大切になります。
まずは良い食事(良質のたんぱく質)を与え、副作用で治療をリタイアしないための体力をつけてください。そして免疫を落とさないようにしてください。

抗癌剤は癌を一時的に縮小させたり進行を遅らせてくれるかもしれませんが、免疫がしっかりしていれば、リンパ腫との共存、そしてリンパ腫の克服も不可能ではありません。

ご愛犬の免疫対策のために、食事の見直しやコルディを与えてみてください。
また、リンパ腫は炎症をともなう病気なので抗炎症作用が期待できるEPA/DHAの油(オメガ3)も積極的に与えて頂きたいと思います。

さまざまな治療の「いいとこ取り」に可能性があるのです。抗がん剤一本槍では明らかに力不足です。それを補完する治療を組み合わせていくことが大切だと思います。
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