稀ではありますが猫がワクチンや抗生剤などの注射を受けた部分に肉腫が発生することがあります。

ワクチン反応性(誘発性)肉腫は、その殆どが軟部組織肉腫に分類されます。何らかの免疫異常が原因となっている可能性があるため、コルディで免疫を整えることができれば発生リスクの軽減が期待できます。

このページではワクチン反応性肉腫の特徴や原因、治療法、改善・完治のヒントなどをまとめました。

改善例も多数紹介しています。皆様の心の支え、希望の光となることができれば幸いです。

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監修獣医師:林美彩  所属クリニック:chicoどうぶつ診療所

林美彩

代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。

注射の接種でガンができる!?

猫の注射部位肉腫は、原因が十分に解明されていない複雑な疾患です。

ワクチン接種やある種の抗生物質など、他の薬剤を接種した後に出来る腫瘍病変ですが、主にワクチン接種後に起こることが多いため、今回は注射部位肉腫のなかのワクチン反応性(誘発性)肉腫についてお話していきたいと思います。

ワクチン反応性(誘発性)肉腫について

ワクチン接種後、その部位が癌化してしまう、非常に稀な疾患です。

ワンちゃんにも起こることがありますが、基本的にはネコちゃんで発生、平均年齢は約10歳(報告によっては8歳)と言われています。

国によって発生率は異なりますが、過去10年で急激に増加しています。

統計的な関連が見られるのは、狂犬病あるいはFeLV(猫白血病ウイルス)のワクチン接種のみです。

ワクチン反応性(誘発性)肉腫は、その殆どが軟部組織肉腫に分類されます。

軟部組織肉腫の特徴
  • 局所再発の可能性が高い
  • 転移はまれであり遠隔転移はほとんどない
  • 化学療法および放射線療法に対して一般に乏しい反応しか示さない

ワクチン反応性(誘発性)肉腫の場合は、悪性度が非常に高いため、かなりの確率で再発し治療が非常に難しい癌です。

局所浸潤性が強い(手術で完全切除が得られるのは50%以下)ため、手術で摘出する場合も広範囲を切り取らなければならず(拡大手術)、背骨を削らなければならなかったり、断脚しなければならないケースも少なくありません。

約10~25%の確率で肺、眼や他の部位への転移が見られます。

ある種の狂犬病ワクチンとFeLVワクチン(猫白血病ワクチン)は、ワクチン接種後にしこり(炎症性肉芽種)がほぼ100%の確率で発生すると言われており、通常、これらのしこりは2~3ヶ月かけて消失します。

しかし、ワクチン接種をして3ヶ月後までに、しこりが消失しない場合は、炎症に続発して肉腫が発生する危険性が増大するため下記に該当する場合、手術で切除することが推奨されています。

  • 接種後3ヶ月後経過してもまだ存在している
  • 3ヶ月以内に2cmを超えるか、接種後1ヶ月で増大している
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ワクチン反応性(誘発性)肉腫の原因

諸説ある原因
  • アジュバント(多くの不活化ワクチンに入っています)
  • FeLV(猫白血病)ワクチン
  • ウイルスの存在の有無

様々な説がありますが、未だ確実な原因はわかっていません。

猫は特殊な免疫機構を持っているため、どの注射も同じような癌を発生させる可能性があります。

ワクチン反応性(誘発性)肉腫の予防

予防策
  • ワクチン接種部位を毎年変える(接種部位をカルテに記入していただくことをお勧めいたします)
  • 生ワクチン(非アジュバントワクチン)を使用する
  • 多価ワクチンの使用を減らす

ワクチン接種部位については、肩甲骨間の間での接種は高リスクなため現在はあまり推奨されていません。

後肢や尾周辺に接種してもらうと良いと思います。

また、毎年同じ場所に打つこともリスクを高めてしまいますので、健康手帳等にその年のワクチン接種部位を記録しておくのも良いと思います。

ワクチンは打つべき?打たないべき?

ワクチン接種については賛否両論があります。

自由気ままに家の外に行ってしまうネコちゃんであれば、ワクチン接種によるがん発症リスクより、外でウイルス病に罹ってしまうリスクのほうが高いため、ワクチン接種は行ったほうが良いと思います。

また完全室内飼いの場合でも多頭飼いやどこかに預けることがある場合には接種をしたほうが良いでしょう。
(ペットホテルの場合は、ワクチン接種をしていないとお預かり出来ないところが殆どです)

ただし、持病があるなどワクチンが負担になってしまうような病態の場合は、無理に接種しなくても良いのではと思います。

ワクチン接種は少なからず体に負担をかけますし、それが引き金になって、病態が悪化してしまうことも無きにしもあらずです。

他国では数年に1度の接種が推奨されている場合もありますし、飼い主様自体が「うちの子は◯年に1度」と決めている方もいらっしゃいます。

ワクチン接種することでのリスク、接種しないことでのリスクの比較は個々の状態によって変わってきます。

少し手間にはなりますが、抗体価を測って大凡のワクチン接種の間隔を決めると言う方法もありますので、体の負担が気になるが感染症リスクも気になる…という方は、かかりつけの先生にご相談いただけたらと思います。

ワクチンは「毎年1回接種するもの」という認識で接種するのではなく、そのメリット・デメリットを考慮し、個々の環境を踏まえた上で接種するか否かをご検討いただけたらと思います。

また、ワクチンを接種する際に気を付ける点として

  • どのような種類のワクチンなのか
  • 副作用について、またその症状が出てしまった時の対処法
  • どこに接種するのか

をしっかりと先生から説明を受けた上で、接種することをお勧めします。

ワクチン注射後の免疫対策

コルディ研究室ではコルディが免疫に及ぼす作用および癌を患った犬・猫への予防効果について研究を行っております。

ワクチン注射で乱れた免疫を早く元に戻すのにコルディはお役に立てる可能性がございます。

完治できるか・できないかはわかりませんが、
少なくとも食欲がでて元気を取り戻せる可能性は十分あります。

ご不明な点がございましたら、お問合せ下さい

監修獣医師:林美彩  所属クリニック:chicoどうぶつ診療所

林美彩

代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。

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