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鉄分とは

鉄分は、地球上の生物全てが持つ成分であり、生きていくうえで必要な金属ミネラルのひとつです。
私たちだけでなく、ペットさんの体内にある鉄分のほとんどはタンパク質と結合して存在しています。
このタンパク質は、ヘムという構造を持っているタンパク質と持たないタンパク質とが存在し、ヘムタンパク質と呼ばれるタンパク質に結合したものを「ヘム鉄」、それ以外を「非ヘム鉄」と呼びます。
また、鉄分は体内で様々な存在様式をとっており、それぞれ「機能鉄」「貯蔵鉄」「運搬鉄」にわけられます。

ヘム鉄と非ヘム鉄

ヘム鉄は、お肉やお魚などの動物性タンパク質に多く存在し、小腸粘膜上皮にある特別な」輸送体によって体内に吸収され、体内での鉄分が含まれる物質はこのヘム鉄の形態をとっています。
ヘム鉄の代表格と言えば、「ヘモグロビン」と「ミオグロビン」。
「ヘモグロビン」は赤血球の色素で、「ミオグロビン」は筋肉の色素です。お肉を焼いた時に出て来る赤い肉汁には、ミオグロビンが含まれています。

非ヘム鉄は、お野菜や海藻などの植物性食品に多く存在し、ヘム鉄と同じように輸送体によって体内に取り込まれますが、他のミネラルも利用する輸送体のため、他のミネラル分が多い場合には輸送体の取り合いが起きてしまうため、ヘム鉄に比べて吸収率が下がります。
逆に言えば、非ヘム鉄を沢山摂取することで、他のミネラルの吸収が阻害されてしまいます。

ヘム鉄、非ヘム鉄の吸収率

ヘム鉄は二価鉄(Fe2+)と言う形で存在し、このままの形で小腸粘膜上皮に吸収されます。
食物吸収率は約40%程度とされていて、非ヘム鉄の5~6倍の吸収率と言われています。

非ヘム鉄は三価鉄(Fe3+)と言う形で存在し、腸管内で二価鉄(Fe2+)に変換され、小腸粘膜上皮に吸収されます。
非ヘム鉄には吸収の促進・阻害に関する栄養素が存在し、ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂取すると吸収が促進され、食物繊維やタンニン(お茶の成分)と一緒に摂取すると吸収が阻害されます。

機能鉄・貯蔵鉄・運搬鉄

機能鉄とは、全身に酸素を運ぶという、体内においての機能を持って働いてくれる鉄のことを指します。
前述した「ヘム鉄」「非ヘム鉄」が、機能鉄に分類されます。
この機能鉄が不足してくると、貧血症状が現れてきます。

貯蔵鉄とは、字の通り、体内で貯蔵されている鉄のことで、小腸粘膜上皮に多く存在し、その他肝臓や脾臓、骨髄に蓄えられます。
機能鉄が不足してきた時、この貯蔵鉄で補うことで、体内のバランスを保ちます。
貯蔵鉄には、アポフェリチンというタンパク質と結合した「フェリチン」と、赤血球がその他の細胞に食べられて分解される時に生成される「ヘモジデリン」がこの仲間にはいります。
貯蔵鉄は、全身の鉄分分布の2/3を担っています。

運搬鉄とは、体内輸送に関与するタンパク質に結合した状態の鉄のことを指します。
輸送タンパク質には、血液中の血漿に含まれる「トランスフェリン」や「ヘモペキシン」、「ハプトグロビン」が挙げられます。

鉄分の働き

①酸素の運搬
赤血球中のヘモグロビンという色素に鉄が結合し、全身に酸素の供給を行います。

②活性酸素の除去
体内の老化を促進したり、正常細胞を傷つける過剰な活性酸素を分解する働きを持ちます。

③免疫機能の維持
細胞製麺機の中のT細胞の働きに関与します。
また、白血球の中の好中球の殺菌応力にも関与しています。

④ATPの生成
ATPとは体内のエネルギー物質で、鉄分を含むシトクロームという酵素によりATPが生成されます。

鉄分の動態

体内に吸収されたタンパク質は各々の臓器で利用され、使い古された細胞内に残っている鉄分は再利用されて貯蔵鉄となり、また全身の臓器で使われます。
食物からの吸収された鉄分量と尿や便、汗として排泄される鉄分量はほぼ同量なので、非生理的な鉄の喪失(成長期や妊娠、出血、月経など)がなければ、不足に陥ることはありません。
しかし、何らかの原因で鉄分が不足した場合、機能鉄を補完するために貯蔵鉄が利用されます。ヒトの場合、軽度の不定愁訴(なんとなく体の調子が悪いという自覚症状があるものの、検査では以上が見られない状態)がみられます。
貯蔵鉄でも補完が足りなくなった場合、次に血清鉄(血液中に含まれている鉄分)が利用されます。
それでも鉄分が足りなくなった場合、赤血球中の鉄分が利用されます。赤血球の働きは、酸素の運搬ですが、これを担っているのが赤血球の中の鉄分であるヘモグロビンです。
この状態まで来ると、全身に酸素を運び届けることが出来ないため、かなりの貧血状態となります。
しかし、この状態でもまだ鉄分が足りなかった場合、最終的には各組織に貯蔵されている鉄分を利用して補完しようとします。

簡単な図式にすると、

貯蔵鉄 → 血清鉄 → 赤血球(ヘモグロビン)→ 組織鉄

の順番で利用されていきます。

鉄分が不足すると…

鉄分が不足してきた場合に起こるものとして以下のものが挙げられます。

①免疫力低下
鉄分が欠乏すると、細胞性免疫に関与するT細胞数の減少や機能低下、リンパ球の機能低下、好中球の殺菌能の低下などが見られます。
免疫力が低下することで、体内は易感染性となり、体の抵抗力が弱まることで、細菌やウイルスなどによる感染症に罹りやすくなってしまいます。

②粘膜や皮膚の萎縮、機能低下
症状として、口内炎・口角炎や、胃粘膜の障害、爪の変化、ヒトですとシワやシミができやすくなります。
粘膜や皮膚の障害が起こると、外から入ってくる異物の侵入を防ぐことができなくなりますので、①と同様、易感染性となり、症状が重篤化することがあります。

③コラーゲン形成不全
コラーゲンの生成には、鉄分のほかタンパク質、ビタミンC、脂質が関与しています。
鉄分が不足することでコラーゲンの生成が抑制されるため、コラーゲンが関与している臓器(海綿骨、皮膚、血管など)が脆弱化し、骨折や皮膚疾患、内出血が起こりやすくなります。
また、ヒトで起こる成長痛の原因は、鉄分不足によるコラーゲン形成不全と考えられています。

④神経症状、認知能力の低下
鉄分が不足すると、ヘモグロビンを作ることができなくなり、全身に酸素を供給できなくなります。
酸素が供給できなくなると、脳においてエネルギーを作ることができなくなり、機能低下を起こします。
また、鉄分は神経伝達物質であるドーパミン(快楽物質)、ノルアドレナリン(神経を興奮させる物質)、セロトニン(精神安定物質)という酵素の補酵素(酵素が効果を発揮するために必要な成分)として働くため、鉄分が不足することによってこれらの酵素がうまく働くことができず、精神障害を来す原因となります。
症状として、やる気がでない、易興奮性、頭痛、情緒不安定、ヒトの場合、子供での知能の発達・身体能力低下などが見られます。

⑤心臓への負荷による心肥大
鉄分が不足すると、体内の酸素供給がうまく働かなくなります。
そうすると、心臓は血液をどんどん送り出して全身に酸素を届けようと頑張るため(心拍数増加、1回拍出漁増加)、心臓の筋肉が分厚くなり、心肥大が起こります。

⑥寒がり
病名というよりは症状ですが…
体の熱の産生には、甲状腺から出るホルモンが関与しています。(なので、鉄分不足になった場合、甲状腺疾患と症状が似てきます)
このホルモンの働きには鉄分が関与しているのため、鉄分が不足することによってホルモン活性が弱くなり、熱を作り出せなくなるため、寒がり、冷え性という症状が出てきます。

⑦薬の効果に影響
鉄分はミトコンドリア内のシトクローム酵素の構成成分を担っています。
シトクローム酵素とは、ATPを生成するだけでなく、薬物代謝に関与する酵素ですので、鉄分が不足することでこの酵素が働きにくくなり、薬の効果や副作用に影響を及ぼします。

その他、肺への酸素供給不足による運動不耐性なども挙げられます。

鉄分不足の原因

①摂取不足
単純に摂取量が不足していることで、鉄分不足となります。

②吸収阻害
鉄分の吸収は小腸粘膜上皮で行われます。
そのため嘔吐や下痢、胃酸の欠乏、その他胃腸障害が起こることで、吸収阻害が起こります。

③消費量増大
鉄分を必要とする成長期や、妊娠、授乳期には、通常よりも鉄分の消費量が増えるため、鉄分不足が起こりやすくなります。

④排泄増加
月経や痔、がんや消化管潰瘍による出血による鉄分排泄(喪失)増加により、鉄分不足が起こります。

鉄分の摂取

では、鉄分不足を起こさないためにはどのように鉄分摂取をしたら良いのでしょうか。

前述したとおり、鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」が存在しますが、吸収効率の良い「ヘム鉄」を積極に摂取していきましょう。
動物性食品にはヘム鉄が豊富に含まれています。
タンパク質摂取と合わせても、動物性食品を積極的に与えてあげてください。

<ヘム鉄が豊富な食材>
レバー、赤身の牛肉、カツオなど

<非ヘム鉄が豊富な食材>
ほうれん草、小豆、ひじきなど

鉄分摂取の際の注意点

前述したとおり、非ヘム鉄を摂取する際には
タンニン:ポリフェノールの一種。お茶や赤ワイン、コーヒーに多く含まれます。
食物繊維
を同時に取らないようにしましょう。

また、ビタミンCや動物性タンパク質と同時に摂取することで、吸収を促進することが出来ます。

治療としての鉄分補給

一般的に、鉄分補給には、経口摂取、輸血・静脈投与があります。
輸血や静脈投与の場合には、鉄過剰症が起きてしまいますが、経口投与での場合には鉄過剰症にならないと言われています。
腸管粘膜に重度の障害がない場合には、ヘム鉄の経口摂取で鉄分補給いましょう。

 

 

 

鉄分は体内で重要な役割を担っています。
現代の日本人は、鉄欠乏の割合が多いという研究結果も出ています。
人間の場合には、血液検査で「フェリチン」を図ることで鉄欠乏性貧血が有るかないかを調べることが出来ますが、動物業界でのフェリチン測定は一般的ではありません。
がんを患っている子では鉄欠乏性貧血に陥りやすく、その状態で抗がん剤などのお薬の投与をされても、効果が発揮できず、副作用ばかり目立ってしまう可能性があります。
ペットさんの場合には、血清鉄がフェリチンの代替項目して用いられておりますが、特異性は低く、診断するのが難しいのが現状です。
しかし、腫瘍を患っている子やシニアの子の場合は多少なりとも鉄分が不足している可能性があります。
前述したとおり、経口からの鉄分摂取は過剰摂取になりにくいとされていますので、週に2回程度、お食事にレバーを加えてあげてみてください。

体内の栄養バランスが整ってくることで、ご体調の変化や治療の良化な経過がみられます。
日頃のお食事の内容を今一度見直しをしてみてください。

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