健康
トイプードルの寿命と気を付けたい病気
小型犬の中でも、1位・2位を争うほどの人気を誇るトイプードル。
プードルという名前は、「水を跳ね返して進む」という意味のドイツ語「pfudel(プーデル)」に由来しており、元々はヨーロッパ地方で猟師が撃ち落とした水鳥の運搬犬として活躍していたようです。
本来のプードルは体格が大きいですが(体高:45~60cm 体重:16~25kg程度)、愛玩犬として飼いやすいように小型化されていったプードルが「トイプードル」です。
因みに、プードルはJKC(ジャパンケンネルクラブ)に3種類が認定されており、大きさは、トイプードル < ミディアムプードル < スタンダードプードル となっています。
近年では「ティーカッププードル」という種類も出ていますが、こちらはJKCの登録では「トイプードル」に含まれます。
※生後1歳を過ぎた時点で
・体高 25cm以下
・体重 2kg以下
・おすわりをした時の頭までの高さ 28cm以下
のトイプードルのことを、「ティーカッププードル」といいます。
トイプードルの寿命は平均12~15歳と言われていますが、最高齢では24歳と言う子もいらっしゃるようです。
小型犬の中では比較的長寿ですが、人気の犬種ゆえ、悪質なブリーダーでの乱繁殖などが原因で先天的異常を持つ子や体の弱い子が増えているのも事実です。
日常で気をつける点などを整理し、健やかで穏やかな生活を送らせてあげるようにしましょう。
トイプードルさんの特徴
トイプードル、通称トイプーさんの特徴といえば、可愛い巻髪と知的な顔立ち、抜け毛と体臭が少ないという所ではないでしょうか。
ペットを飼いたいけど抜け毛や体臭が気になる方や、ご自身がアレルギーを持っている方には『飼いやすい』犬種という認識が広まっているように思います。
また、数年前にトイプードルが警察犬になった話は記憶に新しいかと思いますが、トイプードルは運動能力はもちろんのこと、知能指数は全犬種の中で2番目に高いとも言われています。
性格も非常に温厚、フレンドリーな子が多いため、飼いやすい性格ではありますが、利口なため、甘やかして育てると、言うことを聞きにくくなるということもあります。
トイプードルさんの病気
トイプードルさんでかかりやすい病気を幾つかご紹介します。
①膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう、パテラ脱臼)
膝の関節が脱臼してしまう病気です。
膝の関節部分には、『お皿』と言われる膝蓋骨(しつがいこつ)が乗っかっているのですが、これが内側や外側に脱臼してしまうことがあります。
トイプーさんをはじめ、小型犬の場合には内側に脱臼することが多いのが特徴です。
生まれながらに外れやすくなっている先天性膝蓋骨脱臼と、成長後に交通事故や運動時の捻りなどが原因で脱臼してしまう外傷性膝蓋骨脱臼とあります。
膝蓋骨の戻り方によってグレード1~4に分類され、重度の場合には手術が必要になります。
②白内障・緑内障・進行性網膜萎縮
目の中の水晶体が白濁する白内障や眼球内の液体により眼圧が高まって視神経を圧迫する緑内障になりやすいと言われています。
また、進行性網膜萎縮は、4~5歳程度で発症する遺伝的な病気で、網膜にある光を受容する部分に異常が生じ、網膜が徐々に萎縮していく病気です。。
どの病気も視力障害を起こし、進行すると失明します。
緑内障では一般に、激しい痛みも伴うため、痛みからの食欲減退なども見られますが、進行性網膜萎縮の場合は、痛みがなく、徐々に視力低下が進行していくため、発見が遅れがちです。
白内障・緑内障の場合には手術を行うこともありますが、進行性網膜萎縮の場合は治療法はありません。
進行性網膜萎縮は、二次的に白内障に進行することから、アスタキサンチンやルテインなどの目の健康維持に役立つ栄養素を摂取することをお勧めします。
③副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう・クッシング症候群)
副腎皮質の働きが過剰になることによって起こる病気です。
多飲多尿を始め、皮膚が薄くなったり、左右対称性の脱毛、色素沈着、肝臓肥大などが見られます。
筋肉が萎縮することで、お腹が垂れ下がったようにみられたりすることもあります。
副腎の腫瘍や、副腎に刺激を与える下垂体の腫瘍によるホルモン異常で起こる場合もありますが、ステロイドの長期使用による医原性で起こることもあります。
④皮膚疾患・外耳炎
トイプーさんの場合、アレルギー性皮膚炎やアトピー、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)を起こすケースが多いように思います。
アレルギーやアトピー性皮膚炎の場合には、強いかゆみを生じるため、出血、フケ、脱毛の症状がみられるようになり、患部を何度も噛んだり、掻きむしる仕草が見られるようになり、ストレスから食欲減退などが見られる場合もあります。
脂漏性皮膚炎は、マラセチアという酵母によって起こる皮膚炎で、皮膚の赤みやベタつき、外耳炎の併発などが見られます。
マラセチア自体は、健康な子でも皮膚にいる『常在菌』ですが、免疫力の低下や食生活などが原因で、マラセチアが異常増殖することで皮膚炎が起こります。
シーズーさんで起こりやすい病気ですが、トイプーさんでも発症しやすく、その他犬種でも起こりやすい犬種がいることから、遺伝的要因も関与していると言われています。
また、トイプーさんは垂れ耳のため、通気性が悪いことから外耳炎に罹る子が少なくありません。
外耳炎が悪化すると中耳炎・内耳炎に進行することもありますし、炎症が持続することで腫瘍化する可能性もあります。
トイプードルさんが気をつけたいこと
トイプーさんで気をつけたいのは『被毛』。
抜け毛が少ないということは、人間のようにどんどん伸びてくるということでもあります。
また、巻き毛のため、放置しておくと毛玉が出来ますし、毛玉が原因で痛みがでてしまったり、皮膚が荒れてしまうこともあります。
しっかりとブラッシングをして毛玉を予防してあげましょう。
同時に、外耳炎予防としてお耳の通気性を良くしてあげたり、また、目やにや涙やけを起こしている子も多いため、お顔周りの被毛のお手入れもしっかり行ってあげてください。
その他、体重管理も重要ですので、お食事量と運動量のバランス、お食事の内容自体の見直しなども行ってあげてください。
しかし、どんなに気をつけていても、ご年齢に伴う免疫力の低下は避けることが出来ません。
免疫力の低下は、様々な疾病を引き起こしやすくなる要因でもあります。
ご愛犬の健やかな生活のために、免疫力をサポートするコルディを取り入れてみてはいかがでしょうか。
免疫を整え健康を維持する
ご愛犬にできるだけ苦しい思いをさせたくないというのは皆様に共通したお考えだと思います。
そのためにも、できるだけペットたちの免疫の免疫を守っていただきたいと思います。
コルディは多くの犬の健康維持にご愛用頂いています。使用例も多数あります。
詳しくはお問い合わせください。
代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。