ニュース・コラム

新型コロナウイルスCOVID-19と伴侶動物について

連日、新型コロナウイルスのニュースで、感染者数の増加もとどまるところを知らない状況となってしまいました。
2020年4月7日付で、7都府県に緊急事態宣言が発令され、人もペットも困惑されていると思います。

全世界で問題になっている新型コロナウイルスですが、犬猫さんにもコロナウイルスがあるのはご存じでしょうか?

コロナウイルスには色々な種類があり、大きく分けると

①哺乳類に感染するもの
②鳥類や魚類に感染するもの

があります。

現在問題となっている新型コロナウイルスは①の中のβコロナウイルスというもので、数年前に流行したSARSやMARSと同じ、コウモリ由来のウイルスです。
(コウモリは空を飛びますが、鳥類ではなく哺乳類です!!)

 

そして、今ペットさんを飼っていらっしゃる方が一番心配されているのは、

『新型コロナがペットに移るかどうか?』

だと思いますが、現時点では『感染しない』とされています。

犬猫さんに感染するコロナウイルスはαコロナウイルスというもので、これらは人間に感染しません。
つまり、型が違うコロナウイルスは、種を超えて移ることはないのです。

しかし、稀に突然変異をしてしまうこともありますし、今回、中国で行われた新たな実験で、高濃度のコロナウイルスを人為的にペットに感染させた場合、猫とフェレットにも感染の可能性があるということがわかっています。
これは実験的に高濃度のコロナウイルスを使用しているため、現実的には起こりにくく、万が一感染してしまったとしても、猫・フェレットに症状はでないとのことです。

ただ、NYの動物園で飼育されているトラで新型コロナウイルスの感染が確認され、咳などの症状が見られているということもありましたので、もしかすると今後、新型コロナウイルス陽性の猫でも症状が出てしまうかもしれない可能性は否めません。

 

まだまだ研究途中の新型コロナウイルス、様々な情報が飛び交い、一体どの情報が本当なのかわからなくなってしまう方も多いと思いますが、公的機関から発表されている情報をしっかりとキャッチすることが大切です。
中でも、WSAVA(世界小動物獣医師会)と各都道府県の獣医師会で発表される情報を得ておくことをお勧めいたします。

3月20日にWSAVAから発表された新型コロナウイルスと伴侶動物についての文書はこちら

東京都獣医師会のフェイスブックページでも、様々な情報を掲載されていますので、ご参照ください。

 

監修獣医師:林美彩  所属クリニック:chicoどうぶつ診療所

代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。

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