ニュース・コラム

犬・猫の腎不全とBCAAー必須アミノ酸の重要性

タンパク質は体内に摂取されると、体内の消化酵素によってアミノ酸に分解され、細胞や免疫成分の原材料になったり、エネルギーとして使われます。

しかし、この分解時にはアミノ酸だけでなく分解産物(老廃物:尿素窒素など)も生成されます。

この分解産物は血液とともに腎臓に運ばれ、そこでふるいにかけられ、体外に排出されます。
イメージとしては、砂利をザルでふるいにかけて、砂金と砂・ごみに分けるといったところでしょうか。
新しいザルであれば網目もしっかりしていますので、砂金と砂をきれいに分けることができますが、何度も繰り返すことでザルの網目が緩んでしまったり、また目詰まりをおこしてしまって、きれいに分けることができなくなります。

これと同じように腎臓に分解産物が沢山含まれた血液が流入することによって、腎臓の細胞が傷み、目詰まりを起こした結果、腎不全を引き起こすとされています。

つまり、腎臓に流れていく分解産物の量を減らしていくことで、腎臓の負担を軽減できるのです。

人間の場合、腎不全のお食事内容として「低タンパク食」が推奨されていますが、犬猫さんの場合は、私たち人間の3~4倍以上のタンパク質摂取を必要としますので、タンパク質を制限しすぎてしまうのもよくありません。

一般に使用されている療法食は、タンパク質が控えすぎているものも多く、長期的に摂取することで、数値は改善されてきたけれど、筋肉が衰えすぎて立ち上がることができなかったり、被毛がパサパサ、やせ細ってしまっているという子も少なくありません。

また、前述したように、犬猫さんの必要タンパク質量はかなり多いため、腎不全の初期段階でのたんぱく質制限は、余計に症状が悪化、死期を早めるともいわれています。

ホリスティックの考え方では、IRIS(the International Renal Interest Society:国際獣医腎臓病研究グループ)が提唱している慢性腎臓病のステージ分類で

・犬:ステージ3 (Cre2.1以上、中等度窒素血症)
・猫:ステージ3後半(Cre2.9以上、中等度窒素血症)
※中等度窒素血症:吐き気や食欲不振、貧血などの症状があらわれてくる状態。

になってから、タンパク質制限をするのが良いとされています。

耐タンパク能は個々によって違うため、通常のタンパク質量を摂っても問題ない子もいれば、低タンパク食にしないと腎数値が跳ね上がってしまう子もしばしば…

しかし、タンパク質の不足が起こると筋肉の分解が進み、血中尿素窒素が新たに産生されるという逆効果なことが起こるとともに筋肉減少症も進行します。
筋肉が減少すれば、立ち上がること・動くことも難しくなるだけでなく、代謝が落ちるため体温を作りにくくなり、免疫細胞も働きにくい環境を作り出してしまいます。

では、どのようにしてたんぱく質を摂取したらよいのか。

そこでお役に立てるのがBCAAです。

必須アミノ酸はバランスよく摂らないと、十分な働きが期待できません。
よく必須アミノ酸は何枚かの板で構成される桶に例えて説明されますが、1枚でも背の低い板があると、そこから水が流れ出てしまい、1番背の低い板の高さまでしか水をためることができません。

BCAAは必須アミノ酸のうち、お食事でも十分量を補うことが難しいロイシン、バリン、イソロイシンの3種のことを指し、筋肉や血液中にあり、必須アミノ酸の40%を占めています。

主に、筋肉中のタンパク質分解を抑えたり、筋肉の合成にも関わり、運動時にはエネルギー源として利用されると考えられており、栄養学的効果が注目されています。

特に、ロイシンはこの働きが強いため、ロイシンを多く配合しているBCAAを用いることで、筋肉の分解を抑えるだけでなく、筋肉量の増加も期待できるのです。
また、ロイシンはタンパク分解も抑制しますので、副産物である尿素窒素の生成が抑えられることから、腎臓の負担を軽減することも期待できます。

腎不全で積極的にタンパク質を摂取できない場合には、BCAAを摂取することで、筋肉の消費を防ぎながら、細胞の代謝、免疫成分の原材料を補うことが可能となり、お体の立て直しが期待できます。

アミノ酸補給にアミノファインを

弊社開発のサプリメント『アミノファイン』は必須アミノ酸のBCAAに加え、アルギニン、リジン、タウリン、トリプトファンもをプラスすることにより、ご愛犬・ご愛猫の更なるご体調サポートが期待できると考えられます。

腎不全の子の場合、排泄されなかった毒素の影響により食欲が減退している子が多いため、お食事がとれないことからお体のエネルギーが不足している状態ですが、アミノファインに入っているのはBCAAそのものなので、消化が不要で体内に容易に吸収されます。
また、胃での消化待ちの時間をスキップしていきなり吸収されるので、身体の負担がなく、速やかにお体に反映されます。

私たち人間も、犬や猫なども生きている限り毎日アミノ酸は消費されてしまいますので、アミノ酸の補給は欠かせません。
是非、ご愛犬、ご愛猫のお体のサポートに、『アミノファイン』をお試しください。

 

監修獣医師:林美彩  所属クリニック:chicoどうぶつ診療所
代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。

メールアドレスの入力だけで簡単にコルディ資料請求
コルディ電話TEL:048-474-0813
コルディメール相談