健康

ミニチュアダックスフンド(ミニチュアダックスフント)の寿命と気を付けたい病気

ミニチュアダックスフンド(ミニチュアダックスフント)の寿命

元々巣穴にいる獲物(アナグマ)を狩る犬種として開発された、ダックスフンド(ダックスフント)。
ドイツ出身の犬種で、「ダックス」はドイツ語で「アナグマ」、「フント」は「犬」という意味です。
『Dachshund』と表記されますが、ドイツ語では末尾のdは濁らない発音となるため『ダックスフント』、ジャパンケネルクラブでは英語読みでの登録になるため『ダックスフンド』と呼ばれます。
短い足と長い胴体が特徴で、小型犬の中でも常に人気が高い犬種です。

平均的な寿命は、13~16歳程度。
最近では20歳を迎えるダックスさんも少なくないそうです。

しかし、特徴的な体型のため、先天性疾患だけでなく、後天性の病気にも罹りやすい犬種でもあります。
ダックスフンド(ダックスフント)の特徴、罹りやすい病気、日常気をつけることなどを知っておくことで、健康で穏やかな生活を送らせてあげることが出来るのではないでしょうか。

ダックスフンド(ダックスフント)の特徴

ダックスさんの特徴といえば、言わずもがな『胴長短足』。
こう言うと聞こえが悪いようですが、前述した通り、ダックスさんは巣穴の獲物を狩るために開発された犬種。
この体型だからこそ成せる技であり、人間の生活に恩恵をもたらしてくれていたのです。
マズルが長く鼻腔内の面積が広いため、嗅覚に優れているとも言われています。

また、ダックスさんは狩猟犬として開発されたため、好奇心旺盛で運動量が多いく、カロリー要求量も高いのが特徴です。
しかし、近年は屋内飼いが多く、散歩時間も短かいことから、カロリー要求量に対して運動量が少ない子が多いため、肥満傾向のダックスさんが増えています。
肥満は様々な病気の原因にもなりますし、ダックスさんの場合には腰に負担がかかりやすい体型のため、椎間板ヘルニアの罹患率が高いのも特徴です。

ダックスフンド(ダックスフント)の病気

様々な病気がある中で、ダックスさんで気を付けたい病気について幾つかご紹介します。

①椎間板ヘルニア・脊椎軟化症(せきついなんかしょう)
ダックスさんが罹患する病気の第1位は椎間板ヘルニアです。
胴長短足という体型のため、背中側に負担がかかりやすく、その中でも特に腰の椎間板ヘルニアになりやすいのが特徴です。
強烈な痛みやしびれだけでなく、麻痺や感覚消失に陥ってしまうこともあります。

そして、一番怖いのは『進行性脊椎軟化症』です。

これは、椎間板ヘルニアのグレードⅤのうち、約10%に発生すると言われており、発症した場合ほぼ100%死に至る恐ろしい病気です。
障害が起きた部位から炎症が広がっていき、脊髄の軟化が波及、最終的には痛みと呼吸困難を起こして命を落としてしまいます。
とても進行が早く、通常は症状が現れてからの余命は3~7日と言われています。

ダックスフンド(ダックスフント)の寿命に係わる病気なので注意が必要です。

椎間板ヘルニアの治療には、内科療法・外科療法・鍼治療などが挙げられます。
従来は、内科療法・外科療法のみでしたが、近年は鍼治療によって、症状を緩和するという治療法も加わっています。
ただし、痛みや麻痺などがおきてすぐの場合は、まず炎症を取り除くことが今後の症状に関与してきますので、ステロイドなどの抗炎症薬を用いることが一般的です。

 

②膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう、パテラ脱臼)
膝の関節が脱臼してしまう病気です。
膝の関節部分には、『お皿』と言われる膝蓋骨(しつがいこつ)が乗っかっているのですが、これが内側や外側に脱臼してしまうことがあります。
ダックスさんをはじめ、小型犬の場合には内側に脱臼することが多いのが特徴です。
生まれながらに外れやすくなっている先天性膝蓋骨脱臼と、成長後に交通事故や運動時の捻りなどが原因で脱臼してしまう外傷性膝蓋骨脱臼とあります。
膝蓋骨の戻り方によってグレード1~4に分類され、重度の場合には手術が必要になります。

 

③外耳炎
ダックスさんは垂れ耳のため、通気性が悪いことから外耳炎に罹る子が少なくありません。
外耳炎が悪化すると中耳炎・内耳炎に進行することもありますし、炎症が持続することで腫瘍化する可能性もあります。

 

④甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌が低下する病気です。
甲状腺ホルモンは代謝を担っているため、このホルモンが少なくなることで元気消沈、食欲不振なのに肥満になる、よく眠る、寒がる、皮膚が黒ずむ、毛艶が悪くなる、左右対称の脱毛(痒みなし)などの症状が見られます。
甲状腺ホルモンの内服薬を使用することになりますが、生涯投与となる場合が多いです。

 

⑤口腔内メラノーマ(悪性黒色腫)-ダックスフンドの寿命に関わる病気
皮膚や粘膜に存在するメラニン産生細胞が腫瘍化した病気です。
再発や転移が起こりやすい、予後が悪い病気の1つでもあります。
ダックスさんがメラノーマになりやすいという文献はないのですが、弊社にご相談いただく口腔内メラノーマの子の大半はダックスさんです。
考えられることとして、長いマズルで地面を擦ってしまったり、固いものを噛む習性があることから、歯茎への刺激が原因となってメラノーマを発症しているのかもしれません。

口腔内メラノーマについては、こちらの記事もご覧ください。⇒『口腔内メラノーマ(悪性黒色腫)について

ダックスさんが気をつけたいこと

気をつけたいことは沢山あるのですが、一番気をつけて頂きたいのは『肥満』です。
肥満は炎症を引き起こすことから様々な病気の引き金になってしまうのはもちろんですが、ダックスさんの場合には、他の犬種と比較して足腰の関節に負担がかかりやすい体型のため、前述した椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼など、骨格系に異常をきたすリスクが高いのです。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを考えたお食事にすること、筋肉を保つためにタンパク質をしっかりと摂取できるお食事にすることは重要です。

その他、関節に負担をかけないためにも、以下の点に注意してあげてください。

・フローリングには滑り止めマットや絨毯などを敷く。
・高いソファやベッドに飛び乗る癖がある場合には、スロープをつける。
・爪や足裏の毛のお手入れ。
・抱き上げる時は床と平行に。(縦抱きは腰に負担がかかります)

外耳炎対策としては、通気性を良くしてあげることが大事なので、寝ている時に熱がこもらないよう、耳を起こしてあげると良いでしょう。

また、あまり硬いものを食べさせない、道路を舐めさせないなど、お口に刺激を与えないような生活を心掛けるのも重要です。

 

しかし、どんなに気をつけていても、ご年齢に伴う免疫力の低下は避けることが出来ません。
免疫力の低下は、様々な疾病を引き起こしやすくなる要因でもあります。

ご愛犬の健やかな生活のために、免疫力をサポートするコルディを取り入れてみてはいかがでしょうか。

免疫を整え健康を維持する

ご愛犬にできるだけ苦しい思いをさせたくないというのは皆様に共通したお考えだと思います。
そのためにも、できるだけペットたちの免疫の免疫を守っていただきたいと思います。

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監修獣医師:林美彩  所属クリニック:chicoどうぶつ診療所

代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。

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