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犬・猫・ペットの病気予防と、健康に役立つドライフードの選び方

ドライフードのメリットは?

犬や猫にドライタイプのフードを与えていらっしゃる飼い主様も少なくないと思います。

ドライフードの最大のメリットは給餌の手軽さです。多くのドライフードは保管性に優れ、食事のたびに冷蔵庫から食材を出すという煩わしさがありません。

栄養バランスが考えられていて、総合栄養食をうたうドッグフードやキャットフードならば、それだけで栄養補給が完結すると言われているため、毎日ドライフードだけを与えていらっしゃる飼い主様も多いと思います。

飼い主様がこだわれば、ナチュラル、オーガニック、プレミアム、犬種・猫種ごとの専用ドライフードも選択できます。

アレルギー対応、消化器サポート、結石サポート、なかには免疫サポートまで、様々な疾患に対応するドライフードも手に入れることができます。

選択肢が多いことは飼い主様にとってメリットのはずですが、「うちの子にあったフードが見つからない。」「本当にこのフードで良いのか。」「品質の良いフードを与えたいが、高価で続けられない。」と飼い主様を悩ませる種にもなっています。いわゆるフードジプシーになってしまう飼い主様も現れるようになりました。

このページではドッグフードやキャットフードを選ぶときのポイントを病気予防と健康維持の観点からお伝えします。なかなか皆様が知ることができない情報を盛り込んでいます。

 

パッケージで選ぶ危険性

ドライフードのパッケージは広告です。メーカーがかなり自由に書くことができます。

たとえばチキンを少し増やしてプレミアムとつけたり、リンゴを入れてナチュラルと書くことも特に問題がありません。光沢のあるパッケージで高級感をかもし出したり、あえて質素な感じでオーガニックな雰囲気を漂わせたりして、書かれているキャッチコピーに説得力を持たせることについては、まったく自由です。

ペットショップにいけば何十種類ものドライフードがずらーっと並んでいます。そこでお客さんの目を引き、手に取ってもらわなくてはなりません。そしてキャッチコピー、つまり決めゼリフで購入を決断してもらわなくてはなりません。文字フォントや文字間隔によっても印象が変わるため細部まで手が抜けません。メーカーにとってパッケージは命といえるほど大切なものです。

フードの言い回しテクニック

例えば新鮮な肉を80%使用と書かれれば、「タンパク質多めで良さそうだな!」と思ってしまうかもしれません。
でも成分表示をよく見てみるとタンパク質20%台なんてこともあります。

なぜ新鮮な肉を80%使用しているのに粗タンパクが20%台になるのでしょうか。

使用している肉の総量を100とすると、そのうちの80%以上は新鮮な肉を使っていますよ、という事であり、他に炭水化物を多く使用していても嘘ではないので、このような表現ができるのです。

「新鮮」「たっぷり」「栄養満点」「ベストバランス」なども、あくまでメーカー主観の表現ですので、これだけでフードを選ばない方が宜しいと思います。

「パッケージとフードの品質には相関性が無い」ことをご理解いただけたかと思います。

裏面の成分表示欄を必ずチェックする

パッケージで選ぶのは危険だとわかっても、実際にはどうしたらいいのかわからない。。。という方は多いですよね。

すこし面倒かもしれませんが製品を手に取り、裏面もしくは側面の成分表示欄をチェックすることを心がけてください。

一見難しく見えるかもしれませんが、着目ポイントは「(粗)タンパク質」です。

成分表示欄は、売り場で得られる唯一の正確な情報源です。(どこまで正確かはわかりませんが)これを見ずにドライフードを購入してはいけません。

成分分析値

出来上がった製品に、栄養素がどのくらい含まれているかを表示します。

 

(例)基本的な成分表示
分析項目 分析値
タンパク質 15%以上
脂肪 10%以上
繊維質 10%以下
灰分 10%以下
水分 10%以下

 

(例)アピールしたい項目があるときの成分表示&項目の解説
分析項目 分析値 簡単な解説
粗タンパク質 25%以上 ドッグフードの質をみるときに、もっとも重要な項目です。主に肉や魚に由来します。加熱によりタンパク質は分解してしまうと思っている人が多いですが、栄養価が極端に落ちてしまうという心配はありません。ただし精肉のときには存在していた酵素は、ほとんどすべてが壊れ、失活してしまいます。
脂肪 15%以上 カロリーを多くするのにもっとも良いのが脂肪です。タンパク質と炭水化物が共に1g=4kcalであるのに対して、脂肪は倍以上1g=9kcalの熱量になります。動物性の固形脂も、サラダオイルもここに入ります。入れすぎれば当然ネチャネチャしてきます。高温に熱するとフードがネチャネチャするのは動物性の固形脂が液状化してくるためです。
粗繊維 10%以下 繊維は炭水化物のうち消化吸収されないもの(残りの炭水化物が糖質)です。近頃は健康素材だと見直されていますが、基本的には繊維が多すぎるフードには注意が必要です。穀物や野菜に由来し、肉や魚にはほとんど含まれません。
水分 10%以下 特に栄養価はありません。加熱乾燥を強めればゼロに近づきますが、フードがカチカチに硬くなってしまいます。水分10%ということは1kgのドッグフードを買ってくると、そのうち100gは水ということになります。
リン 1%以上 腎不全でリンの量を気にしている方はけっこういるかもしれませんが、リンはほとんどの食材に含まれています。
カルシウム 0.5%以上 骨や歯を丈夫にしている成分です。多くのドッグフードは骨ごと肉をミンチにしているので、あまり気にしなくても良いと思います。
ビタミンC 2000mg ビタミン類を表示すると、含有量に関わらず良い印象を持つ人が増えます。フルーツを使うフードではアピール度が高まります。
ビタミンE 100UI もし表示されていなくても、欠乏してしまうようなドッグフードはなさそうです。
グルコサミン 10mg 動物の軟骨成分の1つです。表示されていなくても問題ありません。
コンドロイチン 10mg 動物の軟骨成分の1つです。グルコサミン同様、表示されていなくても問題はありません。
オメガ3 100mg 脂肪の中に含まれますが、あえて別に表示するドッグフードがあります。オメガ3が必須脂肪酸だという事をご存知の飼い主様に対してオメガ3の含有表示は良いアピールになります。ただしフードの成形前に投入されたオメガ3は、加熱乾燥の工程で酸化されるため、むしろ健康に良くありません。
オメガ6 500mg 悪者扱いされるオメガ6ですが、不足させてはいけません。とはいってもたいていは十分量含まれているので別表示するほどのものではありません。オメガ3とのバランスが良い場合はアピールになります。
エネルギー(カロリー) 350kcal 脂肪分が多いとカロリーは多くなりますが、糖質が少なければ太りません。

 

チェックポイントは、タンパク質がたっぷり入っているか否かです。

タンパク質20%未満…余程の理由がない限り使わないほうがいいです。

タンパク質30%未満…メタボリックシンドローム(生活習慣病)を引き起こしやすい。特に肥満、糖尿病が心配。

タンパク質40%未満…犬の癌予防猫の癌予防を意識するなら35%以上のフードを選ばれることをお勧めします。

タンパク質40%以上…なかなか売っていませんが探すとあります。50%超えもあり、メタボリックシンドローム対策、がん対策に役立つ可能性があります。
ただ、一般的なホームセンターやペットショップではなかなか30%以上のドライフードの取り扱いがありません。

そういった場合は、出来る限りたんぱく質量が多いフードを選んで頂き、そこにお肉やお魚をトッピングしてたんぱく質摂取量を増やしてあげると宜しいかと思います。

グリーントライプというフリーズドライのフードがあります。グリーントライプは反芻動物の胃袋を生のままフリーズドライにしたもので、普段の食事にグリーントライプをプラスするだけで、生きた酵素や乳酸菌、そして高品質な動物性タンパクを与えられます。

 

療法食は安全?

何かしらの疾患を患っている子には、療法食を処方する獣医が多いと思います。療法食にはメリットもありますが、何でもかんでも療法食で良いのでしょうか。
疾患の根本を考えた場合、その療法食がその子にとって良いものなのか否かを判断しなくてはなりません。

まずは添加物。

疾患を治すための食餌なのに、体に有害な添加物が入っていては元も子もないですよね。

動物病院の先生は、療法食に含まれる添加物の量は少量で、一生食べても問題ないと仰るかも知れません。
でも、健康な子ももちろんですが、疾患を持っている子であれば、有害なものは少量だとしても体内に入れたくないはずです。

添加物で多いのが酸化防止剤に含まれているBHA、BHT。これは発がん性のある添加物です。

BHAは、元々ガソリンの酸化防止のために合成されたもので、ラットによる実験で発がん性が見出されており、現在は、「油脂の製造に用いるパーム原料油およびパーム核原料油」に限り使用が認められていますが、その他一般の食品には使用できないとされています。

ラットでの実験ですので、これがワンちゃん・ネコちゃんにとってどこまでの発がん性を有するかは不明ですが、少なからず同じ哺乳類に対して発がん性があるということですから、良いものではない言うことはご理解いただけると思います。

BHT は、動物実験では脱毛・無眼症が報告されており、また、アメリカでの実験報告によれば膀胱ガンや甲状腺ガンを誘発する可能性有ります。

 

腎臓ケアの療法食

腎臓は、体の中の(血液中の)老廃物や余分な水分を尿として体外に排泄する仕事をしています。
他にも血圧を調節したり、血液のpH(酸性・アルカリ性の程度を表す単位)を一定に保ったり、からだに必要ないろいろな成分を作ったり、私たち人間や犬、猫、ペットたちが生きていくために大切な仕事をしています。

腎臓の働きが悪くなると、からだに老廃物がたまってしまい危険な状態になります。

余分な水分もたまりむくみが出たり、だるさが増したり、吐き気や頭痛、頻脈、食欲不振、血圧が上がったり、貧血になったり、骨がもろくなったりします。この状態を腎不全といいます。

3大栄養素のうち、糖質と脂質は身体を動かす栄養として使われた後は、二酸化炭素や水となって身体の外に出ていきますが、タンパク質は私たちの血となり肉となりますが、一部老廃物として尿素窒素などになります。

この老廃物をフィルターのように除去し体外に排泄しているのが腎臓なのです。

腎不全になると、よく「タンパク質を減らしましょう」といわれますが、それは何故でしょうか?

タンパク質を減らしてと言われる理由を理解していただくため、腎臓をザルに、そして腎臓に流れ込む血液を小さなゴミ(老廃物)や宝石(血球や栄養成分)が混ざった砂に置き換えて考えてみましょう。

小さなゴミや宝石の混ざった砂をザルに入れて、ふるい、宝石だけを残すのが腎臓の働きです。
ザルが綺麗な時は小さなごみや砂を排泄することができますが、ザルに小さな傷がついてくると、その傷にゴミが入り込むようになり、さらにザルは傷ついていきます。

そこで、腎臓の働きを助けるため、ゴミ(老廃物)を少なくしよう⇒タンパク質を減らそう という発想になるのです。

しかし、タンパク質は生命活動には欠かすことのできない大切な栄養素であり、タンパク質が不足すれば筋肉を分解して不足分を補おうとしてしまいます。

筋肉を分解してしまうと身体がやせ細ってしまいますし、食事からタンパク質を減らしたつもりでも結局老廃物はできてしまいます。

腎不全の場合にはある程度タンパク質を抑えないといけません。

ただ、現在市販されている腎臓用の療法食の殆どがタンパク質を抑えすぎている傾向にあります。

タンパク質を抑えすぎている分、必要なカロリーを補うために炭水化物が多く含まれていますので、腫瘍は増大し、体のエネルギーは不足するため、自分の筋肉を自己消化してエネルギーに変えてしまいます。

その結果、筋肉がやせ細り歩行困難になってしまったり、代謝が落ちるために免疫細胞も働きにくくなります。
故に、弊社では『低たんぱく食』ではなく『適タンパク食』をお勧めしています。

腎不全を患っている子のタンパク質に対する耐性は個々によって違います。

少しずつタンパク質を増やしていき、定期的な血液検査でその子にあったタンパク質量を見つけてあげてください。

また、タンパク質と言うかたちでの摂取ではなく、体内で分解されたあとの『アミノ酸』のかたちで摂取することで、腎臓への負担を軽減することが出来ます。

BCAAなどのアミノ酸製剤をご利用いただいたり、動物病院様でアミノ酸の点滴を行っていただくこともお勧めです。

また、腎臓の炎症を抑えるために、EPA・DHAのサプリメントをご利用いただくこともお勧めいたします。
当社では、EPA/DHAにアスタキサンチンも同時にとれるクリルオイルをお勧めしています。クリルオイルはEPA/DHAの吸収率も良いので、さまざまな炎症をおさえるのにお勧めです。